カナダ西部のオカナガン湖で目撃される謎の巨大生物オゴポゴ。
オコボゴは目撃証言が非常に多く、実在の可能性が高いUMAだとされています。
今回のテーマは、この謎の巨大生物オゴポゴ。
オゴポゴ
カナダ西部ブリティッシュ・コロンビア州のオカナガン渓谷にあるオカナガン湖で、たびたび目撃される謎の巨大生物オゴポゴ。
体長は5メートル以上。大きいものだと、20メートルあるとされています。頭には角が生えていて、ヤギのような顔。体の色は黒っぽく濃い色、複数のコブがあり、ヘビ、またはウナギのように細長いと言います。
この生物については数多くの目撃情報があり、実在の可能性が高いUMAとされています。
オカナガン湖には古くから、巨大な生物がクネクネと泳いでいる姿が何度も目撃されていますが、正式な目撃証言として報告されたのは、1872年のことでした。スーザン・アリソンという女性が、オカナガン湖を航行中の蒸気船のデッキから、湖を泳ぐ大きな怪物を発見したというのです。
それ以来、オカナガン湖では、巨大な生物を発見したという目撃証言が数多く報告されるようになりました。
そして、1967年には、エリック・パーソンが写真の撮影に成功。翌年の1968年にはアート・ウォールデンが動くオゴポゴの映像を8ミリカメラで撮影しており、それ以降もたびたび写真や映像にオゴポゴが収められています。
さらに、2009年にはオゴポゴと思われる巨大生物の死骸も発見されています。
これらのことから、カナダ国民の多くは、オカナガン湖に生息する謎の巨大UMAオゴポゴの存在を信じています。そして、オゴポゴはカナダのマスコット的存在となっており、オゴポゴがデザインされた切手なども発行されています。また、ケロウナ市の市章にはオゴポゴがデザインされており、湖畔の公園にはオゴポゴがデザインされたオブジェも置かれています。
このようにカナダでは非常に人気の高いUMAですが、周辺の先住民には巨大な悪魔の伝説が残されています。
オカナガン湖の伝説「ナイタカ」
オカナガン湖周辺に住む先住民には、古くから「ナイタカ」と呼ばれる巨大な悪魔の伝説が語り継がれています。
ナイタカとは、先住民の言葉で「湖の悪魔」という意味を持っています。この伝説によると、オカナガン湖には巨大な悪魔「ナイタカ」が棲むとされていて、その正体は殺人を犯した者が大精霊の魔術によって大蛇の姿に変えられたものだというのです。
ナイタカが現れると湖の周辺は大荒れとなり、近くにいる人間を襲うとされています。そのため、先住民は身代わりになる家畜や人形などを湖に捧げ、ナイタカの怒りを沈めるようにしていました。しかし、ささげものを怠ってしまうと、ナイタカは怒りをあらわにして湖に現れます。
言い伝えでは、ささげものを怠ってしまったためナイタカは怒り、湖を渡ろうとした人間を船ごと飲み込んでしまったと言われています。
この伝説のナイタカと現代のオゴポゴは同じ生物だと思われています。ただし、現代のオゴポゴが人を襲ったという記録や報告はないため、オゴポゴは穏和な性格であるとされています。
主な目撃報告
オゴポゴには非常に多くの目撃報告があります。
記録として残されているもののなかで、最も古いものは1872年の報告。スーザン・アリソンという女性が蒸気船のデッキから巨大な怪物を目撃したというのです。それ以降、記録に残っているだけでも200件以上が報告されています。
例えば、1926年の8月、ボートに乗っていたジョー・スアリアーの一家が巨大な怪物と遭遇。追い払うために、持っていた銃を発砲すると、その怪物は海の中に消えていったと言います。
なお、巨大な怪物にオゴポゴという名前がつけられたのは、このときが最初でした。当時、イギリスで人気のあった「The Ogo-Pogo」という曲が名前の由来となっています。この曲の歌詞には謎の生物が登場し、その名前が「オゴポゴ」だったことから、オカナガン湖の巨大な怪物にも同じ名前がつけられました。

そのほかの主な目撃例をいくつかご紹介します。
目撃例1:ジョン・ロギー夫妻(1926年)
1926年、ジョン・ロギー夫妻は孫を連れてオカナガン湖周辺をドライブしていました。すると、湖の中から急に木の幹のようなものが出現。最初は、それが何なのかはわかりませんでしたが、しばらく様子を見ていると、巨大な生物であることがわかりました。50センチほどの頭は羊のような顔で、尖った鼻が突き出ていたと言います。ロギー夫妻は、しばらくその生物が泳いで行く方向に車で追いかけて行きましたが、やがて湖の中に消えていったと言います。
目撃例2:B.クラーク夫人(1974年)
1974年7月、B.クラーク夫人はオカナガン湖を泳いでいました。すると、突然水面が波立ち、水しぶきがあがりました。クラーク夫人は乗っていたボートがある方へ逃げましたが、途中で巨大な何かが足に触れたと言います。そして、ボートに戻り水面を覗いてみると、10メートルほどの大きさの巨大な生物がそこにいました。その巨大な生物は体をクネクネと動かしながら泳いでいたと言います。
目撃例3:エドワード・フレッチャー(1976年)
1976年、エドワード・フレッチャーはオカナガン湖をモーターボートで走行していたとき、前方に巨大な生物を発見しました。フレッチャーは慌ててボートを急旋回。その生物との衝突を回避することができました。そして、そのとき何枚かの写真の撮影に成功しています。

写真には、細長い生物の背中のようなものが写っています。
目撃例4:カナダ軍の救助隊(1991年)
1991年11月7日、オカナガン湖でモーターボートが転覆しカナダ軍の救助隊に救助要請が入りました。救助隊の隊員3名がヘリコプターで現場に向かい懸命に捜索しましたが、モーターボートは発見することができませんでした。そして、捜索開始から1時間ほど過ぎたとき、隊員は湖面に不自然な波を発見しました。しばらく、その波を観察していると、水面から巨大な生物が現れました。その生物は、すぐに水面の中に戻っていったと言いますが、救助隊員は12枚の写真を撮影することができました。
その写真には巨大な生物の姿がはっきりと映されています。


ここで紹介した以外にも、オゴポゴには数多くの目撃証言があります。また、実際に撮影された写真や映像も数多く存在しています。なかには信憑性を疑われているものもありますが、目撃証言や証拠の多さから、実際に存在する可能性は高いと言われています。
それでは、オゴポゴの正体は何なのでしょうか。その正体について、いくつかの仮説をご紹介します。
オゴポゴの正体
オゴポゴの正体については、いくつかの説があります。
主にオゴポゴの正体として考えられているものには次のようなものがあります。
• オカナガン湖に棲むチョウザメの染色体が変異した
• クジラの先祖バシロサウルスの生き残り
• 太古の首長竜の生き残り
• 新種のクジラ
特にチョウザメの染色体が変異したとする説と、バシロサウルスの生き残りとする説は有力視されています。
この二つの説について簡単な説明をします。
染色体の変異
通常、魚に限らず、生き物は父親と母親から、それぞれ一組ずつの染色体を受け継いで、二組の染色体を持っています。しかし、魚の卵に熱や圧力を加えると、本来は二組であった染色体が三組になってしまうことがあります。
すると、その魚は生殖能力を失ってしまいます。本来は産卵を終えると命も失ってしまう魚。しかし、生殖能力がないので、卵を産むこともなく、さらに卵に奪われていたはずの栄養も残り巨大な魚となってしまいます。
オカナガン湖に棲むチョウザメにこのような変異が起きたとするのが、この染色体の変異説です。
バシロサウルス説
バシロサウルスは、4000万年ほど前に生息していた、クジラの祖先。ヘビのような細長い胴体を持っており、オゴポゴと身体的特徴が一致すると言われています。そのため、このバシロサウルスの生き残りという説が最も有力だとされています。
しかし、バシロサウルスは海洋に生息していた生物。内陸のオカナガン湖に、どのようにしてたどり着いたのかという疑問も残っています。
これらの他にも、懐疑的な意見として、湖の波を見間違えた誤認や目の錯覚だとする説もあります。
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